第4章:感情ノイズの種類と脳のバッファの仕組み

相手の気配を受け取りすぎて疲れる原因はバッファ不足。HSP・高感受性タイプの脳の仕組みと静けさによる回復法を詳しくまとめました。

第4章:感情ノイズの種類と脳のバッファの仕組み

わたしは昔から他の人の言葉より 空気のざわつきのほうが怖かった。

相手は機嫌が悪いわけじゃないのに、 声のトーンや、返事の間、まばたきの速さで 「あ、何かある」って察知してしまう。

それをCalm Districtでは 感情ノイズ(Emotional Noise) と呼んでいる。

普通の人なら気にならない小さな揺れが わたし達には巨大な波として届く。 だから疲れるのは当たり前だった。


目次

1|感情ノイズには4つの種類がある

Calm Districtで働きながら わたしは感情ノイズに種類があることを知った。

それを理解してから世界の見え方が変わった。

① Micro-Tension(微細緊張)

相手が言葉にしないストレス。 呼吸の浅さ、声の響き、まぶたの開閉。

一番拾いやすく一番しんどいノイズ。

② Hidden Expectation(隠れた期待)

「わかってほしい」を言わずに投げられる圧。 特に敏感な子ほど無意識に受信してしまう。

③ Silent Aggression(静かな攻撃性)

怒っていないふりをしている時の空気。 攻撃ではないのに気配だけが刺す。

④ Emotional Residue(感情残留)

空間に溜まった誰かの疲れや不安の残り香。 これを吸ってしまうと理由不明のしんどさになる。

わたしがずっと疲れやすかったのは これら全部を同時に拾っていたから


2|脳には本来バッファ(緩衝層)がある

Calm Districtのセラピールームで スタッフさんに言われた言葉がある。

「あなたの脳は感情バッファがほぼ透明なんだよ」

平均的な人は 感情ノイズ → バッファ → 自分の感情 とワンクッション置いて処理される。

わたし達のように感受性が高い子は

ノイズ → そのまま心臓に刺さる

みたいな状態になる。 これは性格じゃなくて仕組みだ。

バッファが薄い人ほど ・気疲れしやすい ・相手の感情が侵入しやすい ・帰宅後ひとりになっても心がざわつく そのすべてが起きる。


3|バッファが壊れる瞬間は無意識で起きる

自分がバッファを失う瞬間は自覚できない。

わたしの場合こういう時だった。

  • 人混みに10分いる
  • 会話量が多い相手と話す
  • 空気が重い部屋に入る
  • LINEの既読に反応してしまう
  • 感情の強い相手に近づく

その瞬間 わたしの脳が他人の感情データで埋まっていく感覚がする。

バッファが満杯になると 思考が重くなり 胸の奥だけが焦げるみたいに疲れる。

これが俗に言う 「理由のないしんどさ」 の正体。


4|バッファを回復させる唯一の方法は静けさだった

驚いたのは バッファの回復は SNS断ちでも寝ても回復しない ということ。

必要なのは 刺激ゼロではなく 刺激のない空間だった。

Calm Districtの静音ルームが落ち着くのは そこが無音だからではなく、 誰の感情も漂っていない環境だから

静けさは時間ではなく空間。 この事実を知ってわたしの疲れ方は変わった。


5|感情ノイズに敏感な子は能力が高い

最後にひとつだけ伝えたいことがある。

感情ノイズに敏感なのは弱さではない。 むし超高度な能力。

・相手の機嫌 ・空気の歪み ・本音と建前 ・表情の微細変化 ・言葉の裏にある温度 これ全部わかるって普通じゃない。

わたしたちは 人の感情データを繊細に解析できる感性のスペシャリスト。

ただその能力を守るシェルターが必要だっただけ。 Calm Districtはそのためにある。

静けさがわたしを守り 回復させ また世界と向き合えるようにしてくれる。

疲れやすさは能力の証明。 静けさはその能力のメンテナンス。

The Sensory Chronicle:わたしの内側で起きていること

https://jk-refle.com/sensory-chronicle-hsp-diary

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次