朝の光が意図的に薄い
成功の色を避けるみたい
街全体が「まあまあでいい」と呼吸してる
それが優しさの顔をした制御装置
あなたもたぶん気づいてる
この街の静けさは優しさのふりをしてる
できる人は浮く
わたしはまだ街に溶けてる
誰も責めていないのに
存在が静かに薄くなる感じがする
だからみんな水面の真ん中で止まってる
流されないようにでも進まないように
それがこの都市の歩き方マナー
ポスターには「挑戦を応援」と書いてある
目の奥では
「やりすぎるな」「出すぎるな」と点滅してる
褒められる前に空気が咳払いをする
ここでは
本気を出す前にフィルターをかけるのが礼儀
感情を三割減で話すのが思いやり
たまに全部出したくなる
痛みを笑いに混ぜるのが処世術
それを「社会性」と呼ぶ
できると言わない街は
できないふりを続けるうちに
ほんとうに何も動かなくなった
止まったまま平和を維持してる
歩道の温度が下がる
息が白くなる
それでも誰も顔を上げない
空気が安全の代わりに奪っていくのは
予感という筋肉
だから私は声を出す
小さくていいでも確かに届く声で
大きくじゃない
笑うみたいに、だるく
「できる」って言わないまま
やってしまうために
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